ENO(Essentially Non-Oscillatory polynomial interpolation)は風上差分を改良し, 3次多項式の形で近似することで3次精度を実現した方法である. ENOの最初のアイデアは *1 で提案され, *2, *3 で数値計算に適用され, *4 でHamilton-Jacobi(HJ)方程式へ適用された(HJ ENO). 移流方程式はHJ方程式であるので,ここからは,HJ ENOについて説明する. HJ ENOの式を述べる前に,準備として差分式を定義しておく. のn階差分をと表記する.とすると,n=0は, となる.ここで,iはグリッド番号(座標値). 1階差分はグリッド間(i-1/2とi+1/2)で定義される. 2階差分はi-1/2とi+1/2での1階差分値を使って,iで定義される. 同様に3階差分は, ENOでは3次多項式によりを近似する. ここで,はm次項である. , の式がほしいので, 上式を微分して,x=とすると,
これらによって,を求め, によりを更新する. |