wxWidgetsとは†
wxWidgetsはオープンソース,マルチプラットフォームのC++ライブラリで,
簡単にGUIを構築することができます.対応している環境は,
Windows, OS X, Linux, Unixのほか,モバイルプラットフォームとしても,
Windows Mobile,iPhone SDKやGTK+が組み込まれているものに対応しています.
また,32bit,64bitどちらも対応しています.
他のクロスプラットフォームのGUIツールキットと違い,
GUIの外観は使用するプラットフォームのネイティブなものとなります.
これは,各環境のネイティブAPIを使っているからです(GUIをエミュレートしているのではない).
GUIだけでなく以下のような機能もあります.
- ネットワーク
- クリップボード対応
- ドラッグアンドドロップ
- マルチスレッド
- 画像読込み,保存(主要なフォーマットに対応)
- データベースサポート
- HTML表示と印刷
ライブラリのビルド†
Visual Studioでのビルド方法
- ダウンロードページ(SourceForge)から
プラットフォームにあわせたファイル(WindowsならwxWidget-*.*.*.zipもしくはwxMSW-*.*.*-Setup.exe)をダウンロードして,
解凍,もしくは,インストールする.以降,解凍先フォルダ,または,インストール先フォルダを$(WX_HOME)とする.
- $(WX_HOME)/build/mswフォルダにVisual Studio各バージョンごとのソリューションファイルが置かれているので,
環境に合ったものを開く(2003ならwx_vc7.sln, 2005ならwx_vc8.sln, 2008ならwx_vc9.sln).
- OpenGLキャンパスを使いたいならば,coreもしくはbaseプロジェクトのSetup Headers内の「setup.h」の
#define wxUSE_GLCANVAS が 1 になっていることを確認する.
- スタティックビルドにしたいならば,全てのプロジェクトを選択して,プロジェクトのプロパティで
"C/C++" -> "コード生成" -> "ランタイム ライブラリ"を"マルチスレッド" or "マルチスレッド デバッグ"にする.
- "ビルド" -> "ソリューションのビルド" で全てのプロジェクトをビルドする.
- 正常にビルドできたら,$(WX_HOME)/lib/vc_libにライブラリファイルと「setup.h」を格納したフォルダができている.
- $(WX_HOME)/samplesにサンプルソースがたくさんあるのでどれか開いてみてビルドできるか確かめる.例えば,"controls"はさまざまなGUIウィジット
をタブで切り替えられるサンプルである.
- $(WX_HOME)/samples直下にsamples.dswはあるが,slnファイルはない.dsw(Visual Studio 6.0以前に用いられていたワークスペースファイル)
を開いて変換しても良いが,各サンプルフォルダにはVisual Studio各バージョン用のプロジェクトファイルがあるので,そちらを開いた方がよいかもしれない.
- もし,ライブラリ作成でスタティックビルドにしたならば,サンプルも同様にすること.
ヘッダ,ライブラリのリンク†
参考URL†