AMS-LaTeX†AMS-LaTeXで数式を便利に使う†AMS-LaTeXを使うと より複雑な数学記号が使えたり,行列をより簡単に記述できたりする. AMS-LaTeX(amsmathパッケージ)はほとんどの場合,デフォルトで入っているので, 使いたい場合は, \usepackage{amsmath,amssymb} などのようにプリアンブルでパッケージをインクルードする (私の環境だとmathchm2パッケージの前でusepackage宣言しないとエラーが出たので注意). amsmathの方がAMS-LaTeX本体で,amssymbは米国数学会の数式用フォントAMSFontsを使う場合に指定する.Timesに基づくフォントを使う場合は, \usepackage{amsmath,newtxmath} とする. AMSで使える数学記号†あたりが参考になる. よく使いそうなものとしては, ≒ : \fallingdotseq ∝ : \varpropto ∵ : \because ∴ : \therefore ≧ : \geqq (TeX標準のものと違って,ちゃんと=が2本線になっている版) ≦ : \leqq → : \to (TeX標準の\rightarrowの代わり) など. 行列†AMSでは他に行列を簡単に描画することもでき, 例えば, \[ M = \left( \begin{array}{cc} a & b \\ c & d \end{array} \right) \] と書いていたものを \[ M = \begin{pmatrix} a & b \\ c & d \end{pmatrix} \] ともっと簡単に書ける.出力結果は, ![]() 括弧の種類によっていくつかの環境がある
複数の数式を並べる†gather環境を使うと複数の数式を並べることができる(arrayやeqnarray環境を使う代わりに) \begin{gather} f(x) = x^2 + 1 \notag \\ g(x) = 2*x \end{gather} 数式番号を付けたくない行には\notagを付ける. ![]() 数式の横位置をそろえる時はalign環境を使う \begin{align} f(x,y) &= x^2 + y^2 \\ g(x) &= 2*x \end{align} "&"の位置で数式が揃えられる. ![]() "{"付の場合分けの場合はcases環境を使う \[ \begin{cases} 1 & \text{if} \; 0 < x < 1 \\ 0 & \text{otherwise} \end{cases} \] \textは下記の"式中のテキスト"を参照. 出力結果は, ![]() 式中のテキスト†数式環境中のテキストを入力する\textコマンドがある. $\text{if $i = j$}$ \mathrmの代わりに. 2重積分†積分記号を2つ書かなくても, \[ \iint_{a}^{b} f(x) g(y) dx\, dy \] とすればよい. ![]() 矢印の上下に記号†\[ x \xrightarrow[a]{b} y \] 出力結果は, ![]() 二項演算子†二項演算子も行列を使わなくても\binomという命令が用意されている. \[ (x+y)^n = \sum_{i=0}^n \binom{n}{k} x^i y^{n-i} \] 出力結果は, ![]() \displaystyle付の\dbinomとインライン用の\tbinomもある. 括弧付き数式番号参照†\eqref{eq1}で括弧付き数式番号が出力される(式(\ref{eq1})の代わり). |