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#contents
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*AMS-LaTeX [#d9b9568e]
**AMS-LaTeXで数式を便利に使う [#s073092f]
[[AMS-LaTeX:http://www.ams.org/publications/authors/tex/amslatex]]を使うと
より複雑な数学記号が使えたり,行列をより簡単に記述できたりする.
AMS-LaTeX(amsmathパッケージ)はほとんどの場合,デフォルトで入っているので,
使いたい場合は,
\usepackage{amsmath,amssymb}
などのようにプリアンブルでパッケージをインクルードする
(私の環境だとmathchm2パッケージの前でusepackage宣言しないとエラーが出たので注意).
amsmathの方がAMS-LaTeX本体で,amssymbは米国数学会の数式用フォントAMSFontsを使う場合に指定する.Timesに基づくフォントを使う場合は,
\usepackage{amsmath,newtxmath}
とする.
**AMSで使える数学記号 [#u62d4513]
-[[AMSの数学記号(物理のかぎしっぽ):http://hooktail.sub.jp/tex/symbol/amsmathsymbols.html]]
-[[数式記号一覧:http://oku.edu.mie-u.ac.jp/~okumura/texwiki/?TeX%E5%85%A5%E9%96%80%2F%E8%A4%87%E9%9B%91%E3%81%AA%E6%95%B0%E5%BC%8F]]
あたりが参考になる.
よく使いそうなものとしては,
≒ : \fallingdotseq
∝ : \varpropto
∵ : \because
∴ : \therefore
≧ : \geqq (TeX標準のものと違って,ちゃんと=が2本線になっている版)
≦ : \leqq
→ : \to (TeX標準の\rightarrowの代わり)
など.
**行列 [#pf9385a0]
AMSでは他に行列を簡単に描画することもでき,
例えば,
\[
M = \left(
\begin{array}{cc}
a & b \\
c & d
\end{array}
\right)
\]
と書いていたものを
\[
M =
\begin{pmatrix}
a & b \\
c & d
\end{pmatrix}
\]
ともっと簡単に書ける.出力結果は,
#ref(ams_eq1.gif,nolink,90%)
括弧の種類によっていくつかの環境がある
|環境|括弧の種類|h
|matrix|括弧なし|
|pmatrix|( )|
|bmatrix|[ ]|
|vmatrix|| ||
|Bmatrix|{ }|
|Vmatrix||| |||
**複数の数式を並べる [#ce6c6bdd]
gather環境を使うと複数の数式を並べることができる(arrayやeqnarray環境を使う代わりに)
\begin{gather}
f(x) = x^2 + 1 \notag \\
g(x) = 2*x
\end{gather}
数式番号を付けたくない行には\notagを付ける.
#ref(ams_eq2.gif,nolink,90%)
数式の横位置をそろえる時はalign環境を使う
\begin{align}
f(x,y) &= x^2 + y^2 \\
g(x) &= 2*x
\end{align}
"&"の位置で数式が揃えられる.
#ref(ams_eq3.gif,nolink,90%)
"{"付の場合分けの場合はcases環境を使う
\[
\begin{cases}
1 & \text{if} \; 0 < x < 1 \\
0 & \text{otherwise}
\end{cases}
\]
\textは下記の"式中のテキスト"を参照.
出力結果は,
#ref(ams_eq4.gif,nolink,90%)
**式中のテキスト [#n69b9889]
数式環境中のテキストを入力する\textコマンドがある.
$\text{if $i = j$}$
\mathrmの代わりに.
**2重積分 [#e62e826e]
積分記号を2つ書かなくても,
\[
\iint_{a}^{b} f(x) g(y) dx\, dy
\]
とすればよい.
#ref(ams_eq5.gif,nolink,90%)
**矢印の上下に記号 [#x86208f4]
\[
x \xrightarrow[a]{b} y
\]
出力結果は,
#ref(ams_eq6.gif,nolink,90%)
**二項演算子 [#i25c16a1]
二項演算子も行列を使わなくても\binomという命令が用意されている.
\[
(x+y)^n = \sum_{i=0}^n \binom{n}{k} x^i y^{n-i}
\]
出力結果は,
#ref(ams_eq7.gif,nolink,90%)
\displaystyle付の\dbinomとインライン用の\tbinomもある.
**括弧付き数式番号参照 [#w110ce43]
\eqref{eq1}で括弧付き数式番号が出力される(式(\ref{eq1})の代わり).