有限差分法について ---- #contents ---- *有限差分法とは [#u54b0793] 偏微分方程式(PDE:Partial Differential Equation)の数値解法の一つ.計算領域を有限な大きさの領域に分割し,その領域上のある点(領域や境界の中心)で物理量を定義し,未知量とする.この未知量間の値の有限な差分をとり,定義点間の距離などで割る(差分商)で微分を近似し,PDEを解く. 例えば偏微分&ref(FDM.eq1.gif,,70%);は極限を使って以下のように定義される. #ref(FDM.eq2.gif,,70%) 例えば偏微分&ref(FDM.eq1.gif,nolink,70%);は極限を使って以下のように定義される. #ref(FDM.eq2.gif,nolink,70%) &ref(FDM.eq3.gif,,70%);をゼロでない微少量とすると, #ref(FDM.eq4.gif,,70%) &ref(FDM.eq3.gif,nolink,70%);をゼロでない微少量とすると, #ref(FDM.eq4.gif,nolink,70%) という近似式(差分式)を得る.これが差分近似である.微分を差分商で置き換えている. &ref(FDM.eq5.gif,,70%);を小さくすればするほど精度は向上する. &ref(FDM.eq5.gif,nolink,70%);を小さくすればするほど精度は向上する. この例では前進差分(forward difference)を行っているが, 後退差分(backward difference),中心差分(central difference)などもある.